これだけで得点アップ?ケアレスミスを減らす3つの習慣
こんにちは!福長塾の久保田です。
「一生懸命覚えたはずなのに、テストになると忘れてしまう…」
「何度書いても単語や用語が頭に残らない…」
多くの生徒が抱える悩みの一つが“暗記”です。
しかし実は、脳の仕組みを理解すれば、誰でも効率的に記憶を定着させることができます。
ただがむしゃらに繰り返すのではなく、脳科学に基づいた正しい暗記法を取り入れることが、得点アップの近道なのです。
ここでは、暗記が苦手な人でも安心して取り組める、科学的根拠に基づいた記憶法をご紹介します。
目次
- ○ 1. 「忘れる」ことを前提にした復習法
- ○ 2. 「書く」より「思い出す」
- ○ 3. 感覚を組み合わせて覚える
- ○ 4. 睡眠と記憶の密接な関係
- ○ 5. 感情と結びつけると忘れにくい
- ○ 6. 暗記は“まとめる”より“分ける”
- ○ まとめ
1. 「忘れる」ことを前提にした復習法
人の記憶は、時間とともに急速に薄れていくことがわかっています。
ドイツの心理学者エビングハウスが示した「忘却曲線」によると、人は学んだ内容の約半分を1日で忘れてしまうと言われます。
この「忘れる」という事実を前提に、効果的に復習するのが科学的暗記法の基本です。
▽実践ステップ
・1回目:学習した当日中に復習
・2回目:翌日に再確認
・3回目:1週間後に復習
・4回目:1か月後に振り返り
短い間隔で繰り返し、だんだん間隔を広げていくことで、記憶が長期的に残りやすくなります。
これを「間隔反復(スペーシング効果)」と呼び、脳科学的にも効果が証明されています。
2. 「書く」より「思い出す」
暗記といえば「ノートに何度も書く」という方法を思い浮かべる人が多いでしょう。
もちろん手を動かすこと自体に効果はありますが、脳科学的には「覚えたことを思い出す」行為の方が定着に強力です。
▽実践ステップ
・教科書やノートを閉じて、覚えたことを紙に書き出してみる
・単語カードを使って「答えを思い出す練習」をする
・友達や家族に説明してみる
これは「検索練習(リトリーバルプラクティス)」と呼ばれ、思い出そうとする過程そのものが記憶を強化するのです。ただインプットするだけでなく、書き出す、思い出すといったアウトプットを組み込むことが大切です。
3. 感覚を組み合わせて覚える
人の記憶は、視覚や聴覚、運動感覚など複数の感覚を使うほど強化されます。
「見て・聞いて・声に出して・書いて覚える」というマルチ感覚学習は、記憶の定着を加速させます。
▽実践ステップ
・英単語は「文字を見る+声に出す+意味を確認する」を同時に行う
・社会や理科の用語は「図やイラストとセットで覚える」
・数学の公式は「書きながら唱える」
脳は「単一の刺激」より「複数の刺激」が加わった方が強く記憶します。特に声に出すことは効果的で、記憶の定着率が約2倍になるという研究もあるほどです。
4. 睡眠と記憶の密接な関係
暗記と切り離せないのが「睡眠」です。
脳は睡眠中にその日の記憶を整理し、重要な情報を長期記憶に移します。
▽実践ポイント
・暗記は寝る前の時間に行うと定着しやすい
・徹夜は逆効果。睡眠不足は記憶力を大幅に低下させる
・昼寝(20分程度)も記憶の整理に有効
つまり「寝る直前に覚える→ぐっすり眠る」という流れが最も効果的な暗記法なのです。
5. 感情と結びつけると忘れにくい
脳は「強い感情と結びついた記憶」を優先的に残す性質があります。
例えば、友達と大笑いしながら覚えたことは忘れにくいのです。
▽実践ステップ
・語呂合わせやストーリーを作って覚える
・面白いイメージや絵と一緒に暗記する
・自分に関係のある出来事と関連づける
無機質な数字や単語も、感情とリンクさせれば一気に覚えやすくなります。
6. 暗記は“まとめる”より“分ける”
暗記が苦手な人ほど、ノートにきれいにまとめることに時間を使いがちです。
しかし、脳は情報を整理しすぎるより「小分け」にした方が覚えやすいのです。
▽実践ポイント
・一度に詰め込まず、小分けにして覚える
・5個覚えたら必ず休憩を入れる
・長時間の勉強より、短時間×複数回の学習を意識する
これを「チャンク化」と呼び、脳科学的に非常に効果のある学習法です。
まとめ
暗記は「才能」や「センス」ではなく、脳の仕組みに合った勉強法を使えるかどうかで結果が大きく変わります。
・忘却曲線に合わせた「間隔反復」
・インプットよりも「思い出す」練習
・複数の感覚を組み合わせるマルチ学習
・睡眠を味方にする記憶法
・感情やストーリーと結びつける
・情報を小分けにしてチャンク化する
これらを日常の学習に取り入れるだけで、「暗記が苦手」という悩みは大きく改善されます。
定期テスト直前の暗記勉強にも役立つのはもちろん、受験勉強や将来の学習にもつながる普遍的なスキルです。
ぜひ今日から、この脳科学に基づいた暗記法を取り入れてみてください。